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背伸びする時期がないと少年は“男”になれない、と思うのですが…

NHKの大河ドラマ『真田丸』も、いよいよ佳境に入る季節になってきました。今年の大河ドラマはとても評判がよく、普段時代劇を観ない人にも人気だそうです。
題材が知名度の高い真田幸村(信繁)であり、脚本を担当したのが実力者の三谷幸喜さん、主演は“高視聴率男”と呼ばれる堺雅人さんとあれば、評判が良いのもうなずけます。
さて、時代劇でお馴染みの髪型といえば月代(さかやき)です。男性が額から天頂部にかけて髪の毛を剃っている、あの時代劇の代名詞的な髪型です。当然、『真田丸』の登場人物もしています。
月代の歴史は古く、平安時代には公卿の間ですでに行われていました。ただし、これは武士の月代とは意味が違います。公卿は冠を被るため、冠から髪がはみ出さないよう余計な毛を抜いていたのです(痛そうです)。
これが戦国時代になると実用面で武士に広まります。武士は戦のときに兜を被りますが、髪が長いと頭が蒸れるのです。それが不愉快で武士たちは戦の前に髪を剃っていました。戦争用ですから平時は伸ばし、戦が始まりそうなら剃る。当初はこうだったようですが、戦国時代は頻繁に戦が起きますから、平時でも月代でいることが普通になっていきます。
やがて戦国時代が終わり、平和な江戸時代になると月代は必要ないはず。しかし、今度は忠義の証として使われます。常に月代にして、殿様に「あなたのためにいつでも戦に行くことができます!」というアピールです。
こうして武士の間で一般的な髪型として定着し、やがて町人にも広まっていきます。町人は建前より本音で生きているので、自然にファッション要素が含まれていきました。「いい男に見られたい」という気持ちの表現です。剃り幅を狭くしてシャープな印象を与えたり、髷に工夫を凝らして粋な男に見せたりと、町人文化の発展とともに月代は武士・町人の垣根を超えて、オシャレ要素を色濃くしていくのです。
月代をしない人たちもいました。医師や学者です。彼らは戦場に出る仕事ではないので、兜を被ることもなく髪も剃りませんでした。これが幕末になるとまたもやファッション要素が入ってきます。医師や学者は知識層ですから、教養のありそうな男に見せたい武士は、あえて月代にせずインテリ風の佇まいを演出するのです。
粋やインテリ風で外見にこだわるなど、昔の男性はとてもオシャレです。オシャレに対する関心は時代、性別、立場に関係ありません。
「男は中身で勝負、外見など気にしない」「男のくせに着飾るもんじゃない」という考え方は、どうやら武士道では通用しないようです。








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